AEDはどこにある?
マラソン大会などの一大イベントでは、大勢の人の手によって、多くのAEDが参加者の突然死を防ぐために活躍しています。ただし、イベントのような“特別警戒”を行う日のみならず、ありふれた日常生活でも心肺停止は身近に起こっています。
他の記事にもありますように、人が倒れた瞬間から、救命率(社会復帰率)は刻一刻と低下していきます。院外で救命率の低下を完全に止めるにはAEDによる電気ショックしかありません。
心肺停止はどれくらい助かるの? 心肺停止になった場合、どれくらいの人が助かるのでしょうか。 総務省消防庁の統計を見てみましょう。最新のデータでは、倒れたときに他者の目撃があっても、心肺停止の救命率は9.1%です。10%にさえ届かない結果[…]
不意にやってくる心肺停止に対して、倒れるところを目撃してからAEDを探し始めるのでは、大きな時間のロスになってしまいます。事前に、AEDはどこに配置されているか把握するためにはどうしたらよいでしょうか。
全国AEDマップ
日本救急医療財団の全国AEDマップを使用すると、検索したエリアのAEDがどこに設置してあるか調べることができます。例えば、「福岡県福岡市」と調べてみたところ、3,895件ヒットしました。病院や学校、競技場はもちろん、一般の会社やディスカウントストア、建築現場、青果市場にも設置されていることがわかります(AEDが必要になるのはまさに緊急事態ではありますが、私有地のAEDを使用したいときには無断で持ち去るのではなく、声をかけることが必要かと思います)。建物名だけでなく、例えば「○○売場レジ後ろ」「3階○○カウンター横」「○○事務所入って左手」のように、詳細に設置場所が記載されているところもあり、まさに“すぐに見つけてすぐに使用できるように”工夫して記載されています。
【図1】全国AEDマップの検索ページ
全国AEDマップでAEDの場所が検索可能。TOPページで一番上の「AEDの検索」を押すと、上記のようなページに移動する。ここで、検索したい条件を指定して「検索」をクリックすると、検索結果がでる。
【出展】財団全国AEDマップ
【図2】全国AEDマップの検索結果
【出展】財団全国AEDマップ
前述の通り、心肺停止の救命率は1分ごとに明らかに低下していきます。心肺停止を目撃したときに、実際は近くにAEDがあったのにどこにあるか場所がわからなかったことが原因で使用できなければ、後悔してしまいますよね。ご自身がよく行かれる場所にはAEDがあるのか、ない場合は最寄りのAEDはどこにあるのか、事前に確認しておくと、万が一の場合でも、慌てず正確に命を助けることができますので、是非全国AEDマップを普段から活用してみてください。
突然、目の前で人が倒れた際に、AEDの場所がわからなければAEDを活用することは難しくなってきます。
普段からなじみの場所ではAEDの場所を事前に確認してください。